特別研究室

フランス・マルセイユ地下鉄の紹介

リヨンと似た感じのメトロでした。


メトロ入口。マークはグラデーションにかかったデザイン。


 地中海に面するフランスの港湾都市マルセイユにもメトロがあり、Regie des Transports de Marseille(RTM)という会社が運営しています。メトロ路線は2系統あり、それぞれ1号線、2号線の 名称で呼ばれ、1号線はラインカラーが青、2号線は赤です。どちらの路線もマルセイユ市内 を南北に抜けており、両者はTGVが発着する国鉄駅との連絡駅Saint-Charles駅と市内東部の Castellance駅で接続しています。どちらの路線も比較的短く、始発から終点までそれほど時間は かかりません。切符は1回乗車1ユーロ60セント(約225円)で、乗車から1時間乗り放題です。 その他、1日乗車券、3日乗車券などいくつかの種類が用意されています。通常の切符が1時間乗り 放題なので、乗り終わった後改札口を出ると、これから乗る人が「使わなくなった切符はないか」と 尋ねてきます。私も数回乗っただけですが、2回も尋ねられました。

 マルセイユメトロで使われる車両はどちらの路線もゴムタイヤ鉄車輪併用式の4両編成の車両で、リヨンメト ロの車両に似た感じの白い車両でした。車内もリヨン地下鉄のようなシートピッチの広いボックス席 が配置されていますが、マルセイユメトロのシートはプラスチック製のベンチのようなものでした。 乗車時間が短いので、硬いシートでもそれほど問題にはならないようです。ドアの開閉はパリメトロ のMF67などと同じフックを持ち上げるタイプです。車両間の通り抜けはできません。車内はオレンジ 色が基調色となっていて、何となく落ち着かない感じがしました。もう少し落ち着いた色のほうが 良い感じがするのですが...


マルセイユメトロ車両。白い車体はリヨンメトロと似た感じ。(左)
座席はゆったりだが、プラスチック製。(手ぶれ写真ですみません。)(右)

 駅にはバータイプの改札機が設置され、改札は入場時のみ、出場時は切符を挿入する必要が ありません。したがって、最初に切符を改札した時間から1時間以内に入場すれば帰りの時間は いくらかかっても問題ありません。各駅では駅員が改札口付近で待機しており、不正乗車には厳しい 目を光らせていました。私も全路線に乗ったわけではないのですが、私の乗った範囲で気づいた特徴 ある駅としては、まず1号線と2号線が接続するSaint-Charles駅が挙げられます。この駅は国鉄との 接続駅ということで、TGVとSLの絵が壁に描かれています。この駅は3面4線(対向式−島式−対向式) の配置で、真中の島式ホームを1号線が、両サイドの2本の対向式ホームを2号線が使う構造になって います。もう一つ特徴のある駅としては、1号線のVieux Port駅があります。この駅はマルセイユの 旧港の最寄駅でホーム、コンコースなどの壁面が全て石積みになっているのです。全て角のない丸い 石なので、海岸から持ってきたものなのでしょうか。また、ホームには水槽があり、魚が飼われて いました。海の街マルセイユらしいですね。


改札口。横で駅員が監視している。 この駅はそれほど特徴はない対向式ホームの駅。
(2号線Rond-point du Prado駅)


Saint-Charles駅。SLとTGVの画が描かれている。


Vieux Port駅。ホーム壁面は石のモザイク。(左)
入口から通路や階段、ホームに至るまで石ばかり。(中)
ホームには水槽が。この周りも石...(右)


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2006/1/1作成
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