特別研究室

フランス・レンヌ地下鉄の紹介

レンヌもゴムタイヤ地下鉄が走っています。


レンヌ地下鉄は札幌と同じゴムタイヤのみの車両です。


 フランス北西部ブルターニュ地方の中心都市レンヌには2002年に開業した地下鉄があります。 市内を南北に縦断する路線は無人運転で行われています。私もたまたまレンヌに行ったときに 初めて地下鉄の存在を知りました。

 車両は最新型の無人運転車両2両編成です。走行方式はゴムタイヤ方式で、パリのメトロとは 違い鉄車輪を併用しないゴムタイヤのみの走行方式です。札幌の地下鉄のような案内軌条を真ん中に 配置する方式とは違い、左右のガイドレールで走行方向を決める方式が採用されています。軌道は 札幌地下鉄東西線に似たシングルタイヤの走行路面と案内軌条が左右に2本あるかたちになります。 無人運転ということもあり、札幌の地下鉄よりは神戸のポートライナーや東京のゆりかもめに似た ところがありますが、地下路線を走っているので札幌地下鉄と同じ立派な地下鉄で、地元でも メトロの愛称で親しまれています。


トンネル内部。(左)、台車は1軸のみ(右:クリックすると拡大します)

 私が乗ったのは市内中心部の駅から国鉄の駅までの2駅区間だけでしたが、新しくきれいな 車内はパリメトロと違いとても清潔感があって気持ちよかったです。車両はスウェーデンの ストックホルムの地下鉄車両に似た感じで、車内はセミクロスのシート配置です。無人運転なので 車両の先頭部分にも乗務員室や機械室がなく、ロングシートが配置され前方後方の展望は抜群です。 最近できた地下鉄ということと完全ゴムタイヤ方式を採用していることから、パリメトロのような 音や揺れはあまりありませんでした。とても乗り心地がよかったです。


無人運転で運転台はない。

 パリの地下鉄と違って駅には改札口はありません。切符を買ってそのまま階段を下り、 ホームに行くだけです。駅には最近の日本の地下鉄と同様、エスカレータやエレベーターが 設置されており、ホームから地上へもスムーズに上がることができます。無人運転のためホーム ドアが設置されていますが、将来的な増結も考えていないのか、ホームは2両分のみです。 パリの地下鉄とは違い芸術的なセンスはあまり感じられず、日本の最近の路線と同じような斬新な デザインでまとめられていました。


駅コンコース。日本にもありそうなデザイン。改札口はない。(左)、ホームは2両分だけ。(右)

 レンヌの地下鉄にはほんの数分しか乗れませんでしたが、完全ゴムタイヤ式の地下鉄という 札幌地下鉄と同じ方式を採用していることから、かなり親近感が感じられました。札幌地下鉄を 正常進化させるとこうなるのかなという印象です。次回訪問する機会があれば、もっとじっくり 比較してみたいと思います。

 レンヌメトロについては経営母体のSTARが運営する レンヌメトロのホームページ(Le Metro)に詳しく出ています。フランス語表記のサイトですが、 ここのリンクに写真やビデオもありますので、文章が読めなくても様子はわかると思います。


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2005/11/13更新
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