駅の出入口いろいろ

普段何気なく使っている 駅の出入口を観察してみます。


中島公園駅2番出入口
ビルが取り壊され地下鉄出入口だけが残った。


 地下鉄の出入口は基本的に右図のような形をしています。この形は基本的に昭和57年の東西線新さっぽろ 延長までに建設された区間で作られました。その後昭和63年の東豊線開通からはちょっと違った出入口の スタイルになってますが,基本的なスタイルは同じといえるでしょう。札幌の地下鉄の出入口の特徴 といえば,地下通路の階段上がり口あたりにドアがついているのが特徴ではないでしょうか。寒い空気 を遮断するためだと思いますが,電車が発着する度にヒューヒューと音がします。

 都心の駅やターミナル的な駅ではビルの一角を使った出入口を見かけることがあると思います。 また,学園前駅は北海学園大学の建物に出入口があります。 このタイプの出入口は「民活出入口」と呼ばれ,地下鉄と直結させる ことを前提に民間企業がスペースを提供し,さらに建設費も負担するという形でできた出入口です。 民間ビルオーナーにとっては地下鉄直結というのが建設費を出しても十分魅力あるものなのでしょう。

 また,北34条駅1番出入口は,直角に折れ曲がった形をしています。まるで「曲がり家」のようです。 麻生駅の4番出入口も五角形をしている面白い出入口です。

 北12条の1番出入口は広い窓がついていて改札口を見下ろすことができます。一度終電の終わった深夜に 覗いてみたことがありますが,改札機が全て閉じられていて普段とは違った光景が見えました。

 宮の沢駅1番出入口と麻生駅の1番出入口には共通点があります。それは,地上に向かうには 一度階段を下りなくてはならないことです。宮の沢駅にはこの部分にも律儀にエスカレータと エレベータの両方がついており,「地上へ行くには,一度下がって一番出口のエレベーターをご利用 下さい。」との案内板があります。

 東豊線の出入口では,新道東駅の1番出入口と4番出入口はどちらかの出入口から出ると,交差点の角を 直角に曲がった位置にあり,向きが90度違うだけですぐ近くにあります。その距離50mくらいしかありません。 そのためか4番出口は22:30に閉鎖されてしまいます。あまり乗降客の多くないこの駅にどうして こんな近くに二つも出入口があるのかとても不思議です。


新道東駅4番出入口(左)と1番出入口(右)
歩道橋の上から90度角度を変えて撮したもの。コスモのスタンドを挟む形で配置される。


 先に紹介した「民活出入口」は,ビルの中に出入口が組み込まれたものですが,他にも出入口と併設 されたものがあります。例えば,二十四軒駅6番出入口。ここにはパークアンドライド用の 地下駐車場への入口があります。この出入口の形も面白く,かなり大きな出入口です。ドアを開けると 直角に広がるかなり広い階段がありますが,出入口は直角に広がる階段のうち一面にしかついていま せん。また,6番出入口からの地下通路は人通りが少なく,しかも曲線で見通しが悪いためか,「痴漢にご 注意下さい。」の張り紙があります。皆様十分ご注意を。

 ひばりが丘駅は東西線乗務区があり,出入口2番はこの建物に組み込まれています。 コンコースの2番出入口への通路入口には「食堂・理容」の張り紙があり,東西線乗務区内の食堂と 理容室は一般の人でも利用できます。あと大谷地駅も3番出入口が交通局本局と直結しています。


二十四軒駅6番出入口(左)とひばりが丘駅2番出口(右)
二十四軒駅6番出入口内には左奥の面(自転車のある面)側にも階段があるがドアはない。


参考資料:
札幌市交通局『札幌市高速鉄道 東豊線工事記録(豊水すすきの〜福住間)』,1995.3。


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1999/10/11作成
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